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最初の記憶は暗い廊下を歩いて
リビングに向かっていた幼き日
ブヨブヨのゼリーに包まれていたことなんて
知らなかったし知りたくなかった

半人前になった踵を
無くなった尾を思い
無数にも見えた中を泳いできたんだろう
なんで?

祝日が重なる日曜日は
感謝をされずに翌日を妬み真顔で見てる


またあの夢を見た
何も進めてない自分を自覚したときに
またあの夢を見る
それは明日すら進めない頃の自分

午後5時を指した丸時計
5ミリで区切られた方眼紙
5日前に出された課題に
知らない語学の参考書を持って
何をすればいいかわからないまま
追いかけられ続けられる僕は学生

「やらなきゃいけない課題なんてなかったんだ」
そんな世界から
目が覚めて安堵して
夢が終わって絶望する
「やらなきゃいけないことだらけだった」

憂鬱な気分で朝を迎える
学生の頃の苦しさをいまだに思い出す