君が消えて一ヶ月経った



君が消えて一ヶ月経った
短い髪を翻す映像が都合よくリピートして
なぜだか退屈を望んでいる
急いていればいつか召される虚像を
いまだ掴もうと自分の吐いたCO2で暖を取って
透明な時間を待っている

精々した気分と裏腹に
生前に存在していた
最愛の人を待機して
夢の形に填まるのを待つのだ
そんなものはもうないけど
そんなものはもうないけど

ティーカップは音が鈍くなり
ランチセットは不健康になる
洗濯物は出しっぱなしで
そして今日も部屋に一人
君を追わないで時は歩く