きらびやか


宵闇の華美を
仰向けで見上げて
底のない水に
溺れて逝きそう

口から気泡が漏れる
苦しくないのに肺は悶える

闇に融けてゆくなら
今日このまま
どうかこのまま
私を曖昧にして

だけど逃げ場なんてない
この世のどこにも
夜の喧騒に消されようと
フッと躯体を
電飾の海へ放り投げた

闇から光へ
光から闇へ

この夜が私を愛してくれることを祈って呟く
時よ、止まれ。私の時を、どうか。
そばにいさせて。