小学3年生の自分に会う夢を見た


幼稚園みたいな建物の近くで、
諦めたような目付きをしながら、
寂しそうに物欲しげっていた。

「名前はなんて言うの?」
知っていながらも聞いてみた。
視線を変えず前を向いたまま、
僕は小声で、僕の名前を呟いた。

僕は小さく溜め息をついて、
僕に小さく語りかけた。
「伝えられないことばかりだよね。
 だけどそれを聞いてくれる人はいる。」


でもそれに全部任せないで
それに全てを委ねないで
自分の口で言わなきゃいけない時がある
そう伝える前に携帯のアラームが鳴り響いた

もし
PARALLELの僕がいて
僕の言葉でなにか変わるなら
伝えておきたかった

諦め切った瞳に
孤独に震える影に
僕は何を言えたんだろう
何も言えなかったけど
伝えるなら何を伝えただろう


伝えられないことばかりだよね。
だけどそれを聞いてくれる人はいる。
だからどうしようもなくなったら、
口に出してもいいよ。
大丈夫、邪魔なんかじゃない。
大丈夫。


そんな言葉をくれたのは
その遥か彼方後ろにいた僕だ