承認



救われたくて認められたくて
もがいて振り回した腕で
テーブルのグラスを落として割った
そんな過去に申し訳なく生きてんだ

許されたくて
だから優しく見られようとしてんだ
グラスを隠しながら

投影のスコープの向こう側にいるわたし
観ているのも多分わたし
誰かわたしを認めて、許して
何も言わないで抱きしめて
言葉の中で膝を抱えるわたしを
割れたグラスで指を切ったわたしを
何も疑わないその眼でわたしを観ていて