『真の幸福とは他者に在らず』



先日までにいろんなことがありました

人に騙されかけたり
人に付け入る隙も貰えなかったり
見ず知らずの人と話したり
また自殺を考えたり

人と一緒に旅行計画を立てたり
心配してくれる人がいたり
頼ってくれていいと言われたり
意味はないのに話してくれたり
想像以上に見透かしてくれる人がいたり



わたしはずっと孤独でした
誰といても
どんな約束をしても
何処にいても
わたしの周りに透明な硝子が張られているような
そんな錯覚にいつも陥る

一人分の円筒の中で
不安定な石段を積み重ね
少しずつ安定した基盤に辿り着こうとする

それでいつもそのグラついた足場に耐え切れなくなって
怖くなって逃げ帰ってしまうんだ
或いは凡ミスやありがちな見間違いで落ちていく


そんなわたしを助けたところで
何の得もない
なぜならわたしは誰かを理解しようともしていないし
誰かのなにかを詳しく知ってるわけじゃない
教えてもらえてないんだからそれはそうだ
正直それに踏み込む勇気もない
応えられなければ自分が裏切ったことと変わらない
そう感じていて何もしない


だけどそんな勘定を度外視して
損な感情で接してくれる人がいることに
やっと気づいた

正体不明の幸福感が怖くて
アルコールのハリボテハピネスに頼っていた
虚空に向かって構えるメガホンと六弦で掻き消してた

その姿はそんな人達だった
幸せは偶然に気付いて
身の丈以上のものなんかではなかった
多すぎれば死にたくて
少なければ寂しくて

ああ
打算もなしにして
話して
考えて
聞いて
微笑む


幸せの正体がやっとわかったんだ


あなたたちだった
わたしはわたしの為に
自分勝手に生きてきた
なのに
いつの間にかそこにいて
気づいた時に降る僥倖

これが真実の幸せじゃなくてもいい


ただ、ありがとう
ありがとう
生きててくれて
ただ、ありがとう




明後日には死にたくなっているかも

わたしには今正直余裕がない
誰かを理解する余白がない
ごめんなさい


理解できる日が
知ってもいい日が
例えなくても
それでもいい



口先だけだとしても
堪らなく嬉しくなるから
それもまた僕にとって
真実

幸福という真実
全てを知る必要なんてない

ありがとう