湾岸飛行出航準備星雲行き

 

 

 

 

獲物に飛び込もうとしている猫みたいに

夜の片隅にしゃがみ込んでる

いつか月へ高く飛びたい

 

空へ舞うための翼はないし

宇宙へ跳ぶための創造力もないけど

星とビルの間の雲の手前で

見上げた街の生きる明かりと

見下ろす星の遠い瞬きを

僕のものにしたいの

 

夜よ、もっと抱きしめて

無気力になった体を包んで

融けそうで確かな貴方の輪郭が

今隣にいるの

 

そんな夢を見ては

誰もいない部屋で今日もしゃがみ込むよ

蹴り上げた地面に残した

僕の最後のここに居た証を

知ってるのは今日のお月様だけ

 

もうすぐそっちに行くからね

会ったらそのお話をしましょうね