肥大した矢じりに突き刺されて死にかけてるとき



わたしは大笑いして

ぼくは寂しさで助けを求めていて

俺はどうしたらいいのかって嘆いてた   




自分たちにはわからない  

生きていたとしても
死んだとしても
その先どうするのか 
何処へ行くのか


生きているのは寂しい
だけど
死ぬのも寂しい   

寂しいのは死の先じゃない

身体の中を貫いた「それ」が

誰の意思かもわからず

そして温度のない

冷たいだけの刃物であったこと

とてつもなく寂しいのだ


体温のないものが
 
体温のない死が

果てしなく途方もない寂しさだ